ここで紹介するEnigmaについての情報はアルバムの解説書やインターネットのサイトなどから得た情報をまとめあげたものです。
Enigmaに興味をお持ちいただけましたら、各々Enigmaについて調べてみてください。
Enigma(エニグマ)はドイツでの活動を中心としたひとつの音楽プロジェクトの名前でして、90年にマイケル・クレトゥ (Michael Cretu)と元アラベスクのサンドラ・アン・ロウアー (マイケル・クレトゥの元妻)を中心に結成されました。
クレトゥは1957年ルーマニアのブカレスト生まれ。ブカレスト、パリ、フランクフルト・アム・マインでクラシック音楽を学び70年代後半よりセッションミュージシャン(キーボード)として活動を始めたそうです。
その後、79年にはアルバム「Moon, Light & Flowers」でソロデビューを果たしています。
【Michael Cretu & Sandra】
初めてEnigmaを聴いた瞬間のイメージとしては宗教的・民族音楽的な印象を持つと思います。
それもそのはずで、実際に民族音楽やグレゴリオ聖歌(グレゴリアン・チャント)、カンタータなどの古典音楽とダンスビートを融合したサウンドになっています。
一般的には、後のディープ・フォレストやアディエマスのような 「ヒーリング・ミュージック」の先駆者として語られることが多いそうですが、 そのサウンドは「ヒーリング」と呼ぶにはあまりにも宗教的なニュアンスが強すぎるという点で他者とは一線を画しているという意見もあるそうです。
【比較的近影のMichael Cretu】
個人的にもディープ・フォレストやアディエマスといったヒーリングミュージックは好きですが、やはりEnigmaは別格です。
なんて言うんでしょうか、生命の躍動のようなものを感じるという点では他のヒーリングミュージックとは違う気がします。
90 年、ヴァージン・レコードからシングル「サッドネス・パート1」でデビュー。
翌91年初頭にはヨーロッパ各国でヒット。2月にアメリカでも発売され、4月にはトップ5入りを果たしました。
また、この年に発売された1stアルバム「サッドネス・永遠の謎 (MCMXC a.D.)」もヒットしました。
93 年、パラマウント映画「硝子の塔(Sliver)」(主演=シャロン・ストーン)の監督より同映画への音楽を依頼され、2曲の新曲と前作アルバムの1曲を提供。
その新曲の1曲である「カーリーの歌(Carly's song)」は更に改訂されて 「エイジ・オブ・ロンリネス(カーリーの歌)(Age Of Lonliness (Carly's song))」と改題され、 翌94年にリリースされ、2ndアルバム「エニグマ2 ザ・クロス・オブ・チェンジス (The Cross of Changes)」の7曲目に収録されました。
同アルバムからは「リターン・トゥ・イノセンス(Return To Innocence」が シングル・カットされ、代表曲となりました。
95年、3ndアルバム「エニグマ3 (Le Roi Est Mort, Vive Le Roi!)」をリリースした後、サンドラの出産に伴い一時活動を休止。
2000年、カール・オルフの「カルミナ・ブラーナ」をサンプリングした 「ザ・スクリーン・ビハインド・ザ・ミラー(The Screen Behind the Mirror)で活動を再開。
以後「ボヤジュール(Voyageur)」「ア・ポウステリオーリ(A Posteriori)」と、ほぼ3年に1作ペースでアルバムをリリースしています。
【15 years after 発売に際してサインをするMichael Cretu】
エニグマはライブ、コンサートをしたことが無いようです。
一応匿名プロジェクトであり謎のイメージを崩したくないことと、グレゴリア聖歌や効果音などのサンプリングを中心にした手法のため ライブの準備が大変なことが理由だそうです。
エニグマのCDはたいていRock/Popsのコーナーに置いてありますが店によってはHouse/Techno、あるいはNewAge・ Healing Musicのコーナーにあることもあります。
ちなみに私が足繁く通っていたCD屋さんでは、なぜかDance Musicのコーナーに置いてありましたw
もともとジャンル分けが難しい楽曲だからでしょうね。